埼玉県南部を活動の拠点にしている愛護団体です。

MUTIAN

私たち愛護団体が震え上がるほど恐れている病気。それはFIP。

 

猫伝染性腹膜炎(FIP)とは『猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)』を原因とするネコの症状。
人には感染しない。
猫の80%が感染していると言われている『猫腸コロナウイルス(FECV)』の変異型だが、現在の抗体検査、遺伝子検査の精度では区別ができない。
抗体価が高いこととFIPの発症には、直接の関係はない。
遺伝子検査で、腸粘膜でしか繁殖しない猫腸コロナウイルスが、腸以外(腹水、胸水)から検出した場合FIPと考えられる。
猫コロナウイルス(FCoV)とも呼ばれる。—Wikipediaより

 

なんと言っても「多頭飼育によるストレス」が発症の最大の原因と言われています。

愛護団体で多頭じゃないわけないですもんね。^^;

 

 

我が家の保護猫「喜市くん」も、今年の3月頃そのFIPを発症してしまいました。

 

私は以前、FIPのドライタイプでかわいい保護猫さんを亡くした経験があり、喜市の体調に異変を感じた時、「まさか?」と不安に思いました。

 

 

 辛そうな時期の喜市。

 

まずは高熱。ただの猫風邪にしては下がらなすぎる。10日ほど40℃くらいの高熱が続きました。

そして嗜眠。いつ見ても眠っている。あんなにイタズラばかりしていた子だったのに。

それから何かを見てるかのように宙を見つめては首を傾げる。

 

 

これは完全におかしい!

そう思い、病院で抗体検査をしていただきました。

抗体価は6,400。この数値が直接的にFIP発症とイコールではないらしいのですが、この抗体価で臨床症状を考えるとFIPドライタイプで間違いないでしょう、という診断でした。

 

 

一か月ほど、インターフェロン・ステロイド・免疫力を高めるDフラクションを続けましたが、症状はどんどん進行し、後ろ足の麻痺で30cmほどの高さにある棚にも乗れなくなりました。

 

そんな時、代表に「MUTIANを試してみる?」と言われました。

 

 

獣医師さんたちの懐疑的な意見を何度も聞きましたし、「国内で認可されていないお薬なんて」と思っていました。

でもさすがに目の前の子が死に近づいていくのを見ていて、じっとしていられなくなりました。

 

 

そこで皆さまからのご支援をいただいたり、Instagramでのチャリティーグッズ販売などの売上金でMUTIANを購入させていただきました。

 

高価なお薬なので、飲ませるのにもすごく緊張しました。

 

朝6時くらいに飲ませて、その日の夜、用事があって夜10時くらいに帰宅すると・・・

あり得ない光景を目にしました。

 

 

30cmくらいの高さの棚にも乗れないくらいよろけていた喜市が・・・

なんと猫用ハンモックで寝ているのです。

 

「どうやって乗ったの?」

 

聞きながらボロボロ涙が出てきました。もしかしたらMUTIANで治るかもしれない。

 

それから84日間、高価なお薬を失敗しないよう飲ませる緊張の日々が続きました。

 

 

その84日間を無事に終えて、今2ヶ月が経過しています。

 

 

再発する可能性がゼロではないので、ねこけん病院さんで月1回の検査を受けながら経過を診ていただいています。

 

 

FIPなんかで、かわいい子を死なせなくていい日が来たんです。

最近では「ちょっと太り気味ですね」って先生に注意されるほどの食いしん坊っぷりです。

 

ムチアン飲んでむちむちアン♪

とからかってみたり。(笑)

 

 

もちろん高価なお薬です。

誰もが使えるわけじゃない。

 

喜市を助けられたのは皆さんのおかげです。

心から感謝いたします。ありがとうございました。